884 名前:SS[sage] 投稿日:2008/03/19(水) 19:59:42 id:NUe+510k0 (PC)
夜の雑踏に混じって、私は帰路に付いている

「あ…良いな。 ふふ…、これ、プレゼントしたらどんな顔するんだろう…」
煌びやかなショーウインドウの中に飾られている、可愛らしい商品
彼の困った様な顔を思い浮かべて、私の顔は独りでに綻ぶ

ふと、ガラスにあの人の面影が映った気がした
私の…私の大好きなあの人の
「あ…。プロデュ…」

瞳に焼き付いた光景
そこで凍りつく私の言葉
人並みが、私が、笑顔のあの人が
あの人の隣に居る、笑顔のあの娘が ―――――― 美希の姿が

全てが、その一瞬動きを止める

呆然と立ち尽くす私の手から、何かがすり抜けて行った様な気がした


切ないな…、苦しい…
だけど、私は聞かずには居られない
聞くだけなら、どんなに楽だろうと思っても

「別に」
彼が、唯一言だけ言う
「俺は、お前のプロデューサーだ。それ以上でも、それ以下でも無い。
 だが、俺はあいつのプロデューサーでも有る。ただそれだけの事だ
 だから、美希の事をお前が気にする必要は無い」

…どうして?
何故、そんな言い訳をするんですか?
どうして、たった一言『違う』って言ってくれないんですか?
私の…私の気持ちに、気付いている癖に…。どうして…?
胸が張り裂けそう
心が、狂おしいまでに悲鳴を上げてる

何だったんですか、私は貴方にとって
貴方の夢ではなかったんですか?
美希が…、貴方の新しい夢になってしまったんですか?
嫌だ…
嫌だ、そんなの
……負けたくない
美希にも……自分にも。…そして…貴方にも


なら、私は翼に為ります
貴方の夢を、何処までも遠く高く果てなく運べる、貴方だけの翼に
貴方の為に

私だけを…見て居て欲しいから


【relations・秘話  蒼き翼〜その目覚め〜】
ってな感じをBGMはリレで思い付いてみたり